神獄塔メアリスケルターFinale 感想
この記事は「神獄塔メアリスケルター」シリーズのネタバレを多分に含んでいます。
ネタバレを見たくない人は読まないでください。
そういうの大丈夫な人は下にスクロールして読んでください
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はじめに
まずは完結おめでとうございます!
この物語の完結を見られたことが純粋に嬉しいです。
僕とメアリスケルター
そもそも自分がメアリスケルターの存在を知ったのは2からで、きっかけは自分の推し声優さんである阿部里果さん(つう役)が主役だったからでした。
これでもかと言うほど推しの芝居が聴けたので、阿部里果さんを是非にと推してくださった原案の乙野四方字先生には感謝感謝です。
そんなわけで1を未プレイのまま2の前日譚のみを読んで2をプレイしたのですが、ラスト手前のストーリーの辛いこと辛いこと…(導入部もけっこう残酷な描写でキツかったけど1を知らないことで受けるダメージは減っているはず)。その後、救われることを信じて1のリメイクをプレイしている時の自分の心情と言ったら、ペルソナ4(他社タイトルで申し訳ない)で菜々子が攫われてから1日で天上楽土をクリアした時のそれ以上に使命感と焦燥感に駆られていたと思います。
そうしてリメイクのTrue Endを迎えた際の自分はもう顔面ビチャビチャ丸になっていました。よかったね、つう、人魚…。
Finaleが発売されることと、Finaleでは地上に出てからの物語が描かれることを知った時、そしてつうと人魚が継続して登場することが分かるともう嬉しくて仕方なかったのですが、その分、発売延期のお知らせはなかなかこたえました。
そして11月5日の発売から10日目にして本編クリア。会社勤めのおっさんにしては頑張ったと思います。
感想
ストーリー
あの状況下で得られるハッピーエンドとしてはかなり報われた感じがあり、特に後日談としての恋獄塔True Endではそれを実感することができました。
ただ細かいところで言えば、賀東の過去についてゲーム内ではほぼ語られなかった(獄中童話前夜譚を読まないと分からない)おかげでラスボスとしてはちょっと取ってつけたような印象があったり、ジュウ(ハウテハロデ)の妻チェシャラエミィがなぜ監獄塔のAI(もしくはそのモデル)になったのか、その理由と経緯が不明のままだったりなど、モヤモヤするところもいくつかありました。
考察するのもひとつの楽しみ方ではあるのですが、ごく個人的な感覚で、ぼやかしてもらって考察したいところと、明確な答えを提示してほしいところが自分の好みと一致していなかったという感じでした。
ダストボックスについては、特にどのチームに渡すかを指定可能なところが、3つのチームに分断されて連絡も取れないというシナリオ設定の説得力を損なっているので、もうちょっとちゃんと考えてほしかったですね。
キャラクターごとのエピソードとしては、シラがラプンツェルや眠り姫と心通わせるところ、ジュウとかぐや姫がお互いを理解していくところ、つうとジャックの深いつながりが感じられるところなんかが心に響きます。それと定番のつうがアリスと人魚の地雷を踏むやつで、人魚がほぼいつものテンションのままキレるのが好きです。
キャラクターはグレーテルが一番好きで、今作のストーリーで幾度か見られたグレーテルのこめかみキス、グレーテルのこめかみキス、グレーテルのこめかみキスには身悶えしました。眠り姫にも言えますが、シラやラプンツェルなど自分よりも幼い仲間と長く過ごすうちに母性のようなものが芽生えたりしていて、環境が人を変える様子がよく描かれていたと思います。
グレーテルと言えばシリーズ通して血式リビドーの描写が大好きで、甘いものであれば幼い子供からも容赦なく奪い取るところが笑えますし、甘いものを食べてる時の幸せそうなグレーテルが本当にかわいくて最高です。
他に特に好きなキャラといえばラプンツェル。いつもまっすぐに自分の意思を言葉で、行動で表す彼女の純粋さにいつも泣かされます。
かぐや姫も好きなキャラです。どこが好きって言われると困ります(!)。共感を得られるような言葉で説明するのが難しい魅力がありますね…。
Finale全体の印象としては大味というか、2から1リメイクをプレイした時ほどのカタルシスが感じられなかったなと思います。1からFinaleまでを一つの作品として見る場合は、1リメイクのTrue Endがクライマックスだったなという感想になります。お話としてより面白いものをというところよりも、物語をきれいに畳むことに終始した印象が強いです。血式少女の友情度4~5でイベントが一つも追加されないのも残念でした。ハッピーエンドは大好きなのですが、賀東や処刑台少女、ジュウという存在についてもっと振り返ってくれてもいいのになと思いました。
特に処刑台少女はみんなゴアスーツの機能によって常時ジェノサイド状態だったはずで、通常状態に戻ったら情動にどのような変化があったのかは見てみたかったところです。先天的か後天的かというところでシラとは大きく違うことは理解していますが。
さらに細かいところでは、シャーロットは童話の主人公ではないのになぜ血式少女として生まれたのかとか、シャーロットは母親とファーストネームが同じだからミドルネームでいいとしても、シャーロットはなぜメアリーにまでミドルネームで名付けたのかとか、特に血式少女としてのシャーロットの出自については自分の持ち合わせの知識ではちょっと分からない部分が多いのでモヤモヤしたままです。
ゲーム
ゲームとしての要素は、正直言ってあまり評価できないです。
良くない点としては大きく以下3つを挙げます。
1. 全作通して使い回されているリソース
2. どんぶり勘定のレベルデザイン
3. 改善されない不親切なUI
改善されないということは、作っている人たちも把握していながら修正していないということなので、そこを楽しむためのゲームではないと受け取っています。具体的にどこがこうだからというのは挙げるまでもないですね。コンパイルハート製の他タイトルにしてみても、ファンの声を見ているともうそこは了承済みで一切期待せずに購入・プレイしているという印象です。
ゲームとしてプレイできればいいという程度の品質であれば、もはやゲーム部分は必要なくストーリーだけでいいんじゃないかと思ったこともありますが、ゲームの部分がまったく必要ないかと言うとそうではなく、物語とプレイヤーとをインタラクティブな関係にするための装置としてはかなり重要で外せない要素です。かけた時間や様々なストレス(悪い意味ではない)も、物語に伴う体験を彩るスパイスになっています。これは何もメアリスケルターだけに限った話ではないので、もちろん物語のあるゲームとしては物語部分もゲーム部分もおもしろい方がいいに決まっているというのは当然ですが。
良い点としては、返り血と穢れ管理のシステムが、作品世界の表現とバトルの緊張感を増す装置になっているのがいいですね。個性的だし面白いシステムです。これが無かったらメアリスケルターじゃないといってもいいです。R1でバトル演出を高速化できるのもストレス緩和に役立っています。
ザッピングシステムに関しても、切り替え時のロード時間もストレスを感じず、テンポよく切替ができたのが良かったです。マップも全体的に合わせて広くなってはいるものの、長くなる監獄塔探索において、ザッピングによるパーティの切り替えは張り詰めた緊張の糸を一旦切ることができる良い気分転換の契機にもなりました。HELPアイコンの存在も、探索に詰まった時の足掛かりとして非常に助かりました。
ジェイルや監獄塔内部、エリアマップ、メルヒェンやナイトメアのアートワークは物語世界の雰囲気をよく伝えていて、物語に対する没入感を増幅してくれていると思います。BGMは特にバトルBGMに好きな曲が多いです。ストーリーパートではもう少しバリエーションが多ければいいなと思いました。
シリーズを通して
Vita版以外、つまり1のリメイクと2とFinaleをプレイしました。順序は、2前日譚→2→1前日譚→1リメイク→余章→恋獄塔→小説版→獄中童話前夜譚→Finale→恋獄塔True Endだったと思います。
元来残酷な描写が好きではないので、特に2からやり始めた自分にとって、序盤の謎のナイトメアの容姿とその所業はかなりインパクトが強く若干抵抗がありましたが、それもプレイしているうちに少し慣れました。
先に少し書きましたが、2のクリアから1のTrue Endまでの自分の精神状態がまったく正常でなかったため1の記憶があまりありません()。落ち着いたら1も2ももう一度プレイしてみようと思います。
そういえばこれも2から始めたのが原因なのかもしれませんが、ハーメルンに対する相棒感とハーメルン解放地区に対するホーム感が抜けません(笑)。今村さんが廃業されたことでCVが河野さんに代わりましたが、河野さんのハーメルンもとても好きです。後釜についてはFinaleの発表時点でどうなるのかと思ってはいましたが、キャストが河野さんだと発表されたときに安心した覚えがあります。
OPテーマも2が一番印象に残っています。作詞作曲がかのJ・A・シーザーではそれもやむなしといったところです(自分がウテナ世代なのもあります)。OPムービーって、作品の雰囲気に与える影響がすごく強いですよね。2はあのOPの雰囲気をずっと引きずりながらプレイしていたので、かなり作品世界にのめり込むことができました。そのせいもあってかOPムービーも2が一番好きです。ムービーの最後でつうと人魚が背中合わせで武器を携えてるあの絵がめっちゃかっこよくて好きなんですよね。
EDは「ヨロコビノウタ」が好きです。クラシックのマスターピースが継ぎ接ぎされた、優しく勇ましく、戦い抜いた末に大団円を迎えるにはぴったりの曲だと思います。
はじめにも書きましたが、この物語の完結が見られて本当に嬉しいです。特につうと人魚が幸せになってくれたことがなにより。でも恋獄塔True Endが予約特典というところが何よりも残酷かもしれません。
結局2が一番好きみたいな感想になってしまった!
余談
そういえば、恋獄塔True Endについて公式サイトには「前回大好評だったADVゲーム「恋獄塔 めありーすけるたー」の摩訶不思議な続編が今作の予約特典に登場!」と書かれていましたが、続編は摩訶不思議でもなんでもない、むしろ本編として実装してもいいちゃんとしたお話でしたね…。
賀東が去ったあとのジャックたちのキャンプで血式武器の改造をしてくれていた、メガネに白衣の彼は…。新しい世界では見かけなかったけど彼は…彼はどうなったの…?
シラに着いたベイビメアを剥がした時の「取るの遅い!」の言い方がかわいい。
あ、あと今作はえっちな要素が露骨に少なかった!
アニメ化待ってます!!!!